おしきみの歴史 |
シキミ科・常緑高木。別名=ハナノキ・仏前草。本州の東海以南、四国、九州、琉球に自生。台湾、韓国の済州島、中国に分布。 |
長持ちさせるコツ |
新芽の季節になると、お客様より「長持ちさせるコツは?」とのご質問をよく受けます。 何と言っても水が大切。できる事なら、毎日、新鮮な水に変えてあげましょう。 ②水の量
③殺菌 ④環境 新芽が出る。手間がかかる。個体差がある。色々と世話がやける「おしきみ」ですが、生きているから仕方がない事です。枯れてしまうのも生きている証拠です。生産者の方々が真心込めて育てた「おしきみ」です。楽しみながら、たくさん可愛がって下さい!! |
おしきみの種類(根付き) |
「おしきみ」と言っても、葉の大きさや細さ、ボリューム、色、千差万別です。 同じ畑で、同じ育て方をしても、全く同じ「おしきみ」を生産する事はできません。根付きしきみは、種から3年間かけて育て上げます。実は、種を取った木と同じ性格の根付きが出来る事がほとんどです。この種の種類も大切ですが、3年間の天候にも大きく影響されます。主な生産地である富士方面では、永い年月をかけて、種の選別、芽摘み・肥料のタイミング、農薬の種類、土壌改良など、栽培技術を研究し、卓越した技術で最高品質の「富士しきみ」を生み出しました。 中でも特徴的な「おしきみ」をご紹介致します。 ![]() ![]() こちらは、ボリュームのあるボッサリとした「おしきみ」です ![]() ![]() こちらは、背の高いスリムな「おしきみ」です。 ![]() 比べて見ると差が良く解ります。この2本も同じ畑で栽培されたものです。 ![]() こちらは、新芽の出が早いものと遅いものです。 この様に、同じ畑で同じ育て方でも性格の差が大きく出る事があります。 でも、全て品種は「しきみ」です。種類の違いと言うより、性格の違いですね。人間と同じです。 しかし、生産者の皆様は、苗の小さな時にシキミの性格を見抜き、独自の知識と経験で高品質のシキミに育て上げます。それぞれの生産者によって、「極秘」?の育て方があるのです! 当店では、多くの契約農家と相談しながら、芽摘みのタイミングをずらしたり、標高差を利用して出荷場所を変えるなど、その季節で一番良い「おしきみ」の安定出荷を心がけています。 |
切り枝の種類 |
「おしきみの種類(根付き)」でも紹介しましたが、切り枝にも色々な性格があります。ここでは、大きく環境の違いがある「山しきみ」と「栽培しきみ」をご紹介します。 自然の山に群生している「おしきみ」です。場所によっては、山のほとんどがシキミで覆い尽くされている場所もあります。自然の山では、風通しの良い場所になると強風で葉が破れたり、傷だらけになってしまいます。そのような場所は、その周辺一帯のシキミ全てが商品になりません。逆に、斜面の方角や谷の進行方向などでシキミに適した場所があると、周辺一帯全てが出荷できるシキミの楽園になります。 十数年前、新芽が固まった5月末に「ヒョウ」が降って根付きシキミに大きな被害が出ました。根付きシキミの出荷が間に合わず、父と2人で「山しきみ」を収穫しに行った事があります。山まで車で2時間。さらに、足場が悪くて急な登り坂の山道(ほとんど獣道)を2時間歩いて収穫。帰りは80kgのシキミを背負って帰る。途中、鹿やイノシシにも遭遇。今では良い経験ができたと思いますが、当時は本当に大変でした。 良い場所があればいいのですが、安定した出荷ができず、大変な仕事の為、後継者不足も深刻で、静岡では一部の地域を除いて、あまり見かけなくなってしまいました。 個人的には、葉のバリバリ感とか、色の深さなど、すごく好きなシキミですが、新芽の季節に出荷出来なかったり、目が届き難く管理が難しいのが残念です・・ ![]() ![]() 写真は「山しきみ」。右は新芽に栄養が取られて下の葉が垂れてしまった写真です。 【栽培しきみ】 「山しきみと」は対照的に、その名の通り畑で栽培されているシキミです。最大の利点は、目が行き届き、十分な管理ができる点です。山では困難な、農薬や肥料の散布から、芽摘み、土壌管理まで十分に行う事ができます。 |
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